回想4:遠距離

2003年5月9日
そして何気なく、週に何度も、約束したりしなかったりしても会っていたあたしと彼は、急にまったく会わないふたりになったのでした。

あたしはそして、インスタントに、そのとき、ハッキリ分かってしまったんです。あたし、彼のいない生活が死ぬほど苦しいし、さみしいって。

彼に頼りっぱなしで生きて来たつもりはなかったのに、彼が生活から急に消えて、毎日が急にものすごく、「なにか重要なものが足りない」という感覚でいっぱいになっていくのがわかりました。

でもあたしは結婚してるし、特に仕事もあんまりオーバーラップしなくなったあたしたちに、用事なんてほとんどなく、メールしたり電話したりしたくてもキッカケすらなくて、ああ、あたしはもうあきらめなきゃいけないトキにあるし、これはきっともあきらめなさいっていう、神様がくれたキッカケかもしれない、って思うようになって。

まだ覚えてるんですが、それをすごく実感したときに、ふつうにテレビを見ていて、ほんとに涙がとまらなかった。ずーっとポロポロこぼれてきて、自分でもどうしていいのかわからなかった。すっごくすっごく辛かった。彼に気持ちすら伝えてない、彼に好きとか、彼が大事だとか、そういうことすらあたしは言ってないって思って、それがとにかく悲しかった。

そしたら、その日に、なんと彼からメールがきたんです。それまで3か月以上も連絡をとってなかったのに、短いメール。

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XXX(あたしの名前)

お久しぶり。元気にしてる?新しい町で暮らしはじめて、情けないことにまだ親しい友人すらできてないよ。仕事仕事で忙しいのもあるけど、こっちにいるのは1年間っていうのが分かってて、友達を真剣に作ろうという気になれないのも確か。

XXXが近くにいれば、と思う毎日です。まぁ結婚してるし毎日は会ってもらえないだろうけど、近くにいる、と思うだけで安心するかもしれないって思ってしまうから。

たまにストレスが続くと、無理にそっちに戻ってXXXに会いに行こうかなんて乱暴な気持ちになります。XXXはこっちに来る用事なんてない?ないか。

まぁ元気で。いろいろ頑張れよ。


○○○(彼の名前)

PS
ちょっとサービス精神だして写真とかあったら送ってよ。XXXの写真があれば俺も負けずに頑張ろうって気になるから。って俺弱気だなー。
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このメールはあまりにも嬉しくて、大事にとってあるもの。仕事のファイルと一緒にして人には見つからないようにきをつけてる。それくらい、すっごく嬉しかった。

そしてあたしは彼を好きっていう気持ちを、しまいこむキッカケを失ってしまったのでした。

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